2027年1月からの手取りの変化 計算【令和9年分 源泉徴収税額表】

毎月の給与(額面)と家族を入れると、2026年12月と、所得税の税額表が変わる2027年1月、住民税が変わる2027年6月の手取りを並べて比べます。

使う数字: 国税庁 令和8年分・令和9年分 源泉徴収税額表、地方税法・総務省(住民税)、協会けんぽ 令和8年度の料率 / 最終更新:

配偶者
扶養している家族の人数(収入がない人)
年齢は2026年12月31日の時点。15歳以下の子は所得税の「扶養親族等の数」には入りませんが、住民税がかからない範囲を決めるときに数えます

使い方

毎月の給与(額面)と家族を入れると、同じ月給のまま、2026年12月・2027年1月・2027年6月の1か月の手取りを並べて出します。2027年1月は所得税の源泉徴収税額表(給与から引く所得税の表)が令和9年分に変わる月、2027年6月は住民税が令和9年度の額に変わる月です。手取りの差を、所得税・住民税・社会保険料に分けて表示します。

75歳以上の人と、勤め先に「扶養控除等申告書」を出していない人(税額表の乙欄の人。副業先の給与など)の計算には対応していません。入力した数字はこの画面の中だけで計算し、どこにも送りません。

2027年に変わること(国税庁・総務省の公表から)

1月から: 所得税の源泉徴収税額表が令和9年分に変わる

国税庁は「令和9年1月から源泉徴収税額表が変わります」として、令和9年分の源泉徴収税額表を公表しています。令和8年度の税制改正で、所得税の基礎控除(所得税法の本来の額)が58万円から62万円に、給与所得控除の最低保障額が65万円から69万円に上がったためです(国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」令和8年4月)。

月額表(甲欄)の主な違い
令和8年分(2026年)令和9年分(2027年)
所得税が0円になる給与
(社会保険料等を引いたあと・扶養0人)
105,000円未満111,000円未満
表の前提(電算機計算の特例の別表)給与所得控除 月54,167円
基礎控除 月48,334円
給与所得控除 月57,500円
基礎控除 月51,667円
国税庁の設例
(給与420,000円・社会保険料63,400円・扶養2人)
7,020円6,860円

表の前提の額を12倍すると、令和8年分は給与所得控除65万円・基礎控除58万円、令和9年分は69万円・62万円です。令和8・9年分だけの特例(基礎控除が最大104万円、給与所得控除の最低が74万円)は、毎月の税額表には入っていません。その分は、年末調整で1年分の所得税を計算し直すときに反映されます(2026年分の精算は年末調整 計算で見られます)。

12月の給与から: 扶養親族等の数え方(家族の所得の要件)

税額表の「扶養親族等の数」は、源泉控除対象配偶者と源泉控除対象親族(16歳以上の扶養親族など)の人数です。令和8年度の税制改正で、扶養親族の所得の要件が「62万円以下」(改正前は58万円以下)になりました。給与だけの人なら、年収136万円以下(改正前は123万円以下)にあたります。配偶者は、所得95万円以下のままですが、給与所得控除が上がるので、給与だけの配偶者なら年収169万円以下(改正前は160万円以下)で数えます(国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」1⑶)。

国税庁は、この扶養親族等の所得要件の改正は、令和8年分の源泉徴収では「令和8年12月1日以後に支払う給与等から適用」され、新たに要件を満たす家族の分は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」等の提出が必要としています(同 2ページ「令和8年の給与等の源泉徴収事務における留意事項」)。つまり、数え方が変わるのは2027年1月ではなく、2026年12月の給与からです。このページの12月の列は、改正後の数え方で計算しています(異動申告書を出していない場合は、11月までと同じ数のままで、結果の注意書きに額を出します)。令和9年分の税額表でも、同じ要件(所得62万円以下)で数えます。

1月から: 防衛特別所得税(税率の合計は変わらない)

2027年1月から防衛特別所得税(所得税の1%)が始まり、復興特別所得税は2.1%から1.1%に下がります。国税庁は、合計の税率(2.1%)は変わらないので「源泉徴収税額の計算方法に変更は生じません」としています。税額表の税額には、両方が含まれています。

6月から: 住民税が令和9年度の額に変わる

会社員の住民税は、前の年の所得で1年分の額が決まり、6月から翌年5月までの12回に分けて給与から引かれます(特別徴収)。2027年6月からの住民税(令和9年度)は、2026年の所得で計算されます。総務省によると、令和9年度分の住民税から、給与所得控除の最低保障額が74万円(今は65万円。上がる9万円のうち5万円は2年間の時限措置)になり、単身の人の非課税ラインは年収110万円から119万円になります。住民税の基礎控除(43万円)は変わりません。

給与所得控除が変わるのは年収220万円以下の人です。本人の年収だけを見ると、年収220万円以下の人は最大で9万円×10%=9,000円(1年)ほど所得割が下がり、それより多い人は年収が同じなら変わりません。ただし、配偶者や扶養している家族に収入がある場合は、家族の給与所得控除も上がり、扶養親族などの所得要件が58万円から62万円になるので(神戸市「2027年度(令和9年度)からの住民税の主な改正内容」)、本人の年収が220万円を超えていても、配偶者控除・扶養控除が増えて住民税が下がることがあります。たとえば月給40万円・配偶者の年収130万円なら、このページの計算で1年の住民税は194,100円から191,600円になります。

計算のしかた

  1. 社会保険料: 入力がなければ、月給から標準報酬月額(保険料の計算に使う区切りの額)を求め、協会けんぽの2026年度の料率で健康保険料(40〜64歳は介護保険料を含む)・子ども・子育て支援金・厚生年金保険料を、雇用保険料は一般の事業の0.5%で出します。3つの月とも同じ額です。
  2. 所得税(毎月): 月給から社会保険料を引いた額と扶養親族等の数を、月額表の甲欄に当てはめます。2026年12月は令和8年分の表、2027年1月と6月は令和9年分の表です。扶養親族等の数は、3つの月とも改正後(給与所得控除74万円・扶養の要件62万円)の所得で数えます(改正は2026年12月1日以後に支払う給与から適用)。
  3. 住民税(1年分): 年収(月給×12+賞与)から給与所得を出し、社会保険料・基礎控除43万円・配偶者控除・扶養控除を引いた課税所得に、標準税率の10%(市町村6%・道府県4%)を掛けて調整控除を引き、均等割(森林環境税を含めて5,000円)を足します。令和8年度は2025年の所得(給与所得控除65万円)、令和9年度は2026年の所得(74万円)として、同じ年収で2回計算します。所得が非課税の基準以下なら0円です。
  4. 住民税(毎月): 1年分を12で割り、100円未満を切り捨てた額が7月〜翌年5月の額です。切り捨てた端数は最初の6月分に足します(地方税法の決まり)。そのため、6月だけ数百円多いことがあります。
  5. 手取り = 月給 − 社会保険料 − 所得税 − 住民税。

所得税の税額表は、国税庁の令和8年分・令和9年分の月額表を全行取り込み、表の設例(7,020円・6,860円)や表の数か所の値と一致することを確かめています。

実額と合わない場合

  • 12月の給与で年末調整の還付がある: 2026年12月(会社によっては1月)の給与では、年末調整で所得税が戻ることが多く、明細の手取りが大きく増えます。このページの12月の額は、年末調整を入れない、ふだんの月の額です。戻る額は年末調整 計算で見られます。
  • 住民税の控除を入れていない: 生命保険料控除・地震保険料控除・iDeCo・医療費控除・ふるさと納税・住宅ローン控除などは入れていません。使っている人は、実際の住民税はこのページより少なくなります。正確な額は、5〜6月に勤め先から届く「住民税の決定通知書」で確かめてください。
  • 前の年と年収が違う: 住民税は前の年の所得で決まります。このページは2025年と2026年の年収を同じとして計算しているので、昇給・転職・残業の増減で年収が変わった人は、6月の住民税が違います。
  • 住んでいる市区町村の税率: 標準税率で計算しています。横浜市・名古屋市など、税率や均等割を上乗せしている自治体があります。非課税の基準も、2級地・3級地の市町村では少し低くなります。
  • 社会保険料の改定: 協会けんぽの料率は毎年3月分から、雇用保険料率は4月から変わることがあります。子ども・子育て支援金の率(2026年度は0.23%)も年度ごとに決まるので、2027年度は変わることがあります。このページは2026年度の料率のまま計算しているので、2027年6月の額は、改定の分だけずれることがあります。改定が公表されたら直します。健康保険組合に入っている人は、料率が違います。
  • 勤め先の計算方法: 税額表ではなく「電算機計算の特例」で所得税を計算している会社では、毎月の所得税が数十円違うことがあります。
  • 家族の状況: 障害者控除・寡婦控除・ひとり親控除・勤労学生控除と、配偶者以外の家族の収入は入っていません。

知っておきたいこと

  • 12月から1月に毎月の所得税が下がる額は、2つの月額表を同じ扶養親族等の数で比べると、令和8年分の表で所得税がかかっていて、社会保険料等を引いたあとの給与が100万円未満の人では、月に100〜690円です(給与が高いほど多めです)。配偶者の年収が160万円を超え169万円以下の人などは、異動申告書を出すと2026年12月の給与から扶養親族等の数が1人増えるので、12月の所得税が11月より大きく下がります。
  • このページの所得税は、税額表の甲欄で計算しています。2027年の給与で甲欄が使われるのは、勤め先に令和9年分の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を出している場合です(その年の最初の給与までに出します。年末調整のときに一緒に集める会社が多くあります)。
  • 介護保険料は、40歳に達した日(誕生日の前日)の属する月から加わり、65歳に達した日(誕生日の前日)の属する月からは給与から引かれなくなります。このページは、入れた年齢のまま3つの月を計算します。
  • ここで出る金額は目安です。正確な金額は、勤め先の給与明細と住民税の決定通知書で確かめてください。

根拠の法令・資料

  • 所得税の源泉徴収: 所得税法 第185条(毎月の給与の源泉徴収)と、財務省告示(令和8年4月30日財務省告示第127号・第128号)で定めた令和9年分の月額表と電算機計算の特例。国税庁「令和9年分 源泉徴収税額表」1〜7ページ(月額表)、18ページ(電算機計算の特例)、19〜21ページ(扶養親族等の数え方と設例)。
  • 改正の内容: 国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」(令和8年4月)1(基礎控除・給与所得控除・扶養親族等の所得要件)と7(防衛特別所得税)。
  • 住民税の計算: 地方税法 第314条の2(配偶者控除・扶養控除・基礎控除)、第314条の3(税率)、第314条の6(調整控除)、附則第3条の3(所得割がかからない範囲)、地方税法施行令 第47条の3(均等割がかからない範囲)。令和9年度の給与所得控除と非課税ラインは、総務省「地方税法等の一部を改正する法律の概要」。
  • 住民税の月割: 地方税法 第321条の5(6月から翌年5月まで12回に分けて引く)、第20条の4の2第6項・第8項(100円未満の端数は最初の月に足す)。
  • 社会保険料: 協会けんぽ 令和8年度の都道府県単位保険料率・保険料額表、厚生労働省 令和8年度の雇用保険料率。リンクはページの下の「数字の出典」にあります。

よくある質問

2027年1月から、手取りはどのくらい増えますか?

同じ月給なら、所得税が下がる分だけ増えます。令和8年分の表で所得税がかかっている人は、社会保険料等を引いたあとの給与が100万円未満なら、月に100〜690円です。住民税と社会保険料は1月には変わりません。あなたの給与での額は、計算結果の「1月の手取りの差」に出ます。

令和9年分の税額表で、所得税が0円になるのはいくらからですか?

月額表の甲欄では、社会保険料等を引いたあとの給与が111,000円未満なら、扶養親族等が0人でも所得税は0円です(令和8年分は105,000円未満)。扶養親族等がいる人は、もっと高い給与まで0円です。

2027年6月から住民税は下がりますか?

年収が220万円以下の人は、給与所得控除が74万円に上がるので、2026年の年収が2025年と同じなら下がります。年収がそれより多い人は、本人の分では変わりませんが、配偶者や扶養している家族に収入があると、家族の給与所得控除と扶養の所得要件(62万円)の改正で控除が増え、下がることがあります。6月は端数が入るので、7月より数百円多いことがあります。

2027年の年末調整でも、税金が戻りますか?

令和9年分の税額表は、基礎控除62万円・給与所得控除の最低69万円で作られていて、令和8・9年分の特例(基礎控除104万円など)は入っていません。特例の分は、2027年の年末調整で1年分を計算し直すときに反映されます。2027年の「年末調整のしかた」が公表されたら、このページと年末調整のページで確かめます。

防衛特別所得税で、引かれる額は増えますか?

国税庁によると、防衛特別所得税(1%)と復興特別所得税(1.1%)の合計は、これまでの復興特別所得税(2.1%)と同じなので、源泉徴収の計算方法は変わりません。毎月の所得税が変わるのは、税額表の改正による分です。

数字の出典

公的機関が公表した数字と計算式を使い、ページに書いた前提で計算しています。制度が変わったときは、公表を確認してから更新します。間違いに気づいたらお知らせください。